第2979号 【 新刊カオス棚 】店員さんではなく、客に選んでもらえば?
昨日の新聞でこんなタイトルの記事がありました。
「読書の秋、仕事に役立つ書店活用法 新刊台 トレンドが分かる」
(日経夕刊2015.09.07)
私もふらっと書店に立ち寄り、今流行りの本を見たりします。
しかし、どこの書店も同じ本が並び、またタイトルも似通って、
まったく面白くもありません。
記事中にも書かれていましたが、「1日200点近く新刊が入荷する中から、
売れそうな本、注目されそうな本を選んでいる」(店員)らしく、
書店に届く新刊が全て並べられるわけではありません。
むしろ返品する本の方が多いとか。
しかし、その行為こそが書店の楽しさ、面白さを半減させているのでは?
そこで、こんな棚を用意してはどうでしょう。客が選べばいいのです。
▼【 新刊カオス棚 】
●出版社から書店に「新刊本」が入った段ボールが届きます。
(1)店員さんは、段ボールの中から「売れそうな本」を選び、
新刊台に並べます。
(2)残りの本は、書店の片隅に置かれた本棚にジャンル分けもせず、
そのまま無造作に並べます。この本棚こそ、「新刊カオス棚」。
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★本日入荷したての本です★
順次毎日並べていくので、売れなければ
明日はないかもしれません。
あらかじめご了承ください。店長
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●そう、まさに来たままを並べます。小説からビジネス本、料理本、
スポーツ雑誌など、同じ棚に横並びにして売れず棚から溢れ出たら返品されます。
●こんな本棚があってもいいと思いませんか?
●好みは人それぞれ。ひょっとしたら、通常なら返品されるような本が
その人にとっては「欲しい本」かもしれません。掘り出し本を発見する感覚で、
毎日この棚をチェックしに来る客が出てくる可能性があります。
●そもそも出版社も書店も「売れる」という視点で本を作ったり、
売っている時点でつまらなくなるに決まっています。
●「新刊カオス棚」を導入する書店が増えてこの棚の売れ筋をチェックしたら、
書店には意外な本が出てくるかもしれませんよ。
●「新刊カオス棚」はできれば、縦2段で横長の本棚がありがたいです。
その方が大勢の客が横に並べて選べます。
●正直、書店が入荷した本をどのような作業で本棚に並べるかわからないので、
そのまま並べればいいというわけではないと思いますが、整然と並んだ本の中で、
一部だけゴチャゴチャの棚があった方が、漁港の市場のようで新鮮さがあり、
活気が出て、面白いと思います。
★アイデアコンセプト★『 あえてカオスを狙う 』